転職エージェントは、転職希望者(あなた)が転職活動をする際に必ずといっていいほど使用すると思います。理由は、転職に関わる、あらゆる作業を代理もしくはサポートしてくれる、転職活動の強い味方だからです。そのように非常に手間のかかる作業をやってくれる上で「無料」で使えるというのも信じられないと思います。
今日は本当に無料で転職エージェントを使うことができるのか、無料で使えるカラクリなど転職エージェントの仕組みをご説明します。
転職エージェントは企業側から費用をもらう
まず転職エージェントのサービスを無料で使える背景には、その費用を全て「採用した企業」が費用をまかなっているからです。費用はかなり高額で、なぜ高額な費用を払ってまで使っているか理由を説明します。
転職エージェントの企業が負担する費用とペナルティ
まず、人材を採用したい企業が転職エージェントを使う場合は有料です。
その転職エージェントの費用は「採用時の成功報酬」の後払いなっており、上記のような計算式で行われます。マージン率は平均30%と言われていますが、職種や年代によって少し差があり、エンジニアなど引っ張りだことなる職種の場合は「40%〜50%」逆に第二新卒や20代などの場合「20%」もしくは、成功報酬が定額で「80万」など決まっているケースなどもあります。
一般 | 30% |
エンジニア(特殊な職種) | 40%〜50% |
第二新卒 | 20% |
また費用面に関して、入社時に費用を払った後に、1ヶ月で辞めてしまうと採用した企業は非常に困ってしまいます。そのため、早期退職時に費用の一部を返却するという、いわばペナルティも存在します。
・入社後3ヶ月以内に、自己都合で退職した場合、80%返金
・入社後6ヶ月以内に、自己都合で退職した場合、50%返金
・入社後10ヶ月以内に、自己都合で退職した場合、30%返金
上記は転職エージェントによっても違いますし、契約時にこの比率は変わるので正確ではありませんが、少なくとも半年以内に辞めてしまうと、転職エージェントは半分近く返金をする必要が出てきます。
企業が転職エージェント使う理由(メリット)
一人採用をするに当たって、100万円以上の費用が発生するため、決して安くはありません。仮に直接応募をしてきた人を採用した場合、この費用が発生しないため出来れば転職エージェントを使わずに、人材を採用する方が費用的には確実にお得です。
ではなぜ、企業は転職エージェントを使うのかというと大きく2つあります。
重要ポジション(求人)を非公開に募集ができる
ハローワークや転職サイトなど、別のサービスを使わずに転職エージェントを使うメリットの1つは他社や外部に知られずに「社内の重要ポジションを募集できる」という点です。具体的な例でいうと、以下のような求人です。
・社長など重要な役職者の退職が決まっているため、代わりの人を募集
・社内の給与水準とは違う条件で採用を行う
ハローワークはもちろんのこと、転職サイトも、求人を見せる人を制限することができないため、このような求人の取り扱いは転職エージェントが最適です。
優秀な人材の応募数を増やせる
転職エージェントによりますが、転職エージェントを利用する人は、ある一定水準以上の人が登録しており、さらに600万円以上の人、〇〇の経験がある人など、転職エージェントに条件を伝えてくことで、その水準を超えた人を意図的に紹介してくれます。
そのため、自社で採用を行うよりも、より優秀な人の応募を増やすことができます。
自社とマッチングしている人材の応募を増やせる
意外に重要なのが「自社にマッチングしている人材」の応募を増やすということです。以下に優秀な人であっても
・やりたいことなど将来のキャリアと自社のポジションが合うか否か
など、自分の会社とその候補者がマッチしていないと、面接になっても途中で辞退してしまったり、仮に入社した後も早期退職をしてしまい、また一から採用をやり直さなければならない事態になります。転職エージェントでは、そういった企業雰囲気はもちろん、求人(ポジション)の背景や仕事内容を正確に伝えておくことで、そういったミスマッチを減らすことができるのもメリットの一つです。
転職エージェントは転職希望者(あなた)は無料
企業は有料と言いましたが、転職希望者(あなた)が転職エージェントを使う場合もちろん「無料」です。その際、以下のようなサービスを転職をする人(あなた)に対して無料で行ってくれます。
・回数無制限のキャリアカウンセリング
・希望条件にあった求人の調査
・選考時に提出する書類の添削および面接対策
・選考を受ける企業との面接のスケジュール調整
・内定後の年収交渉
転職エージェントを使う上での注意すべき点
転職エージェントは相談だけでも問題ない
まず転職エージェントは、名前の通り「転職をする人」でないと使ってはいけないという誤解がありますが、そうではありません。「転職をするつもりがない人」も転職エージェントを使っても全く問題ないです。むしろ転職するか否か悩んでいる人が積極的に活用して「キャリアカウンセリング」や「自分によりマッチする企業があるのか否か」を確認するために使うのをおすすめします。詳しくは以下の記事を読んでみてください
※転職エージェントに相談だけしてもいいか悩んでいる人向け記事
転職エージェントに登録を拒否される
前述の通り、企業側からお金をもらうのが転職エージェントの仕組みなので、企業に採用されなさそうな人、もしくは自分のお客さんとなっている企業と合わない人は、登録を断られるケースがあります。悲観する必要はなく、対処方法はたくさんあるので、仮に転職エージェントに断られても焦る必要は全くありません。
より心配な方は、以下の記事を読んでみてください。
※転職エージェントに登録を断られた人向けの記事
転職エージェントには相性がある
転職エージェントをやっている会社は、中小企業なども含める数百社存在します。さらに、その企業の中にも多い会社では1,000人ほど、対応してくれるキャリアコンサルタントが存在するため、一言に転職エージェントといっても凄まじい種類があります。
種類があるので当たり前ですが相性が存在します。
・各社に在籍しているキャリアコンサルタントとあなたの相性
そのため、場合によってはあなたと相性が合わない転職エージェントも確実に存在しますので、その際は別の転職エージェントを使うか、担当を変更してくれるようにお願いすることをおすすめします。
※転職エージェントとの相性が心配な人向けの記事
相性以前に論外な転職エージェントもいるので、以下記事出てくるようなところはよう注意してください。
※相性以前に、評判の悪い転職エージェントに注意したい人向けの記事
転職エージェントの登録後の全体流れ
上記が転職エージェントの使う流れになります。すべて10個ほどのフェーズに分けられ、人によって多少変わると思いますが、
・転職エージェントと面談
・転職エージェントから求人紹介
・企業の選考開始
・企業から内定
・転職エージェントを通して、入社時交渉
上記のような、大まかな流れは変わらないと思います。
さらに転職エージェントの面談をうまく乗り切りたいという人は、以下記事を参考にしてみてください。
※転職エージェントとの面談をより知りたい人向けの記事