転職をするときに「転職回数」が転職成功に成否にかかわってくるのではと、ほとんどの人が疑問に思うと思います。
特に20代など若い人で転職回数が多い人は特に転職活動に支障が出るのではないかと思っていると思います。
今日はそんな20代の転職者向けに世間一般的に転職回数がどの程度なのかを説明します。
年代別×男女で転職回数の傾向
まずは下記をご覧ください。厚生労働省で平成26年に実施した調査です。
※厚生労働省 平成26年版 労働経済の分析
上記の通り、実は男女で転職回数の傾向はかなり違います。
男性は20代前半は10%ほどの人は転職1回は経験しているようで、20代後半にかけて転職回数1回は15%近くまで上がってきます。面白いのが転職回数1回よりも2回以上の割合の多く、20代前半は10%を切っておりますが、後半では20%近くまで上がっています。
ここからわかることは20代前半でも転職をしている人は10人に1人も存在し、20代後半では5人に1人は2回経験をしているため、30%近くの人が20代で転職をしている傾向があります。
さらに興味深いのが女性です。
女性は結婚して会社を辞めてしまう人の割合もいるため、全体的にみると転職をしていない人がかなり少ないです。20代前半では50%ほどいますが、20代後半では転職経験のない人は30%を切っています。
実際に転職している人は、転職回数1回の人は10%ほどを全世代維持しつつも、転職回数2回は20代後半で30%近くまで増えています。
ここから分かることは女性の転職比率が非常に高く、20代では40%近い人が1回以上転職をしていることがわかります。
人生のライフイベントが男女で違うとは言うものの、20代女性の40%以上が転職を経験しているのは驚きです。
国別の20代・30代の転職回数の傾向
※リクルートホールディングス アジア8か国の若年者の就労実態について、 多国間で比較可能な世界で類を見ない調査を実施
こちらは転職領域で業界TOPのリクルートキャリアの親会社であるリクルートホールディングスが出した「国別の20代・30代の転職回数分布」になります。
日本はかなり両極端な結果になっており、20代の転職回数0回はアジアの中で最も多いですが、20代で転職を1回したことある水準は3位と高水準です。
30代の転職になると状況は変わり、転職をしていない層がぐっと減って30%と真ん中くらいですが、30代で転職を1回したことある人はずば抜けて多い割合です。
ここから分かることとして日本では転職をする人としない人、もしくは転職が多い業界と少ない業界が存在する可能性が高いのではないでしょうか。さらに30代で転職2回くらいまでの割合は比較的多い状況のようです。
20代の転職決定者の実際の平均転職回数
※DODA 転職神話を問う一覧20代の転職、何回までOK?
上記は大手転職エージェントの「DODA」調べのもので20代転職時の転職回数による転職成功率を示したものです。
これが2011年の古いデータなのもありますが、20代転職時は「転職回数1回」ではほとんど気にならず、2回目の人から46%と一気に半減してしまう傾向があるようです。
結論、20代では転職回数「1回」までは問題なし。
20代で転職回数「2回」も理由次第。
これまでのデータで転職回数1回くらいであればまず大丈夫でしょう。転職回数2回の人も厚生労働省の傾向から、20代後半であれば20%~30%存在するため、今の売り手市場においては理由次第でほとんど気にならないと思います。
転職回数がなぜ転職活動において大事なのか
最後に、転職回数が人より多くて心配な人に転職成功をするためにアドバイスです。
転職回数がなぜ転職活動において大事になるのかというと
「転職しなければならないほど、何か問題を抱えてい人なのではないか」
など転職の回数というより、転職をする理由になにか問題があるのではと思われてしまうため、転職回数が転職活動に影響してくるのです。
この背景を逆手に取れば
という考え方もできると思います。
たとえば、業績不振に伴ってリストラが始まってしまったため転職をせざるを得なかったなど、正当な理由というと語弊がありますが、客観的に転職をする必要があるという状況であれば、多少転職回数が多くてもごまかすことができると思います。
そのため20代で転職をする人の中で転職回数が多少を多い人がいたとしても、よく考えて転職活動をすれば問題にならなくなりますので、是非前向きにいい転職活動をしてください。